リハビリテーション
リハビリテーション科は理学療法士30名、作業療法士2名、言語聴覚士1名、リハビリ補助3名にて、外来、病棟の患者様の機能回復の治療を行っております。
ベテランから新卒まで幅広い層の職員が従事しており、院内で最も活気がある部署のひとつです。
外来と病棟の施術比率は令和5年1月末において概ね
60人/日:60人/日です
リハビリ処置を実施している主な疾患(令和5年1月現在)
高齢者の四大骨折
・大腿骨頚部骨折 ・脊柱圧迫骨折
・上腕骨近位端骨折 ・橈骨遠位端骨折
についてはもっとも多く関わる可能性がある疾患ですので、入院患者様の場合は特に病棟看護師と
入院生活での動きの情報交換を行いながら施術しております。
外来医師の専門性分野への施術
・変形性股関節症に対しての人工股関節置換術(THA)後
・変形性膝関節症に対しての人工膝関節置換術(TKA)後
・肩関節周囲炎
・肩腱板断裂
については、専門性を有した医師との情報交換、指示が重要となっております。担当PTのみならず技師長も含めて早期回復に向けた取り組みを行っております。
その他の疾患
・交通事故などによる骨折・転倒への処置
・脳梗塞患者への処置
・パーキンソンなどの神経筋疾患
については退院後・一般外来での来院も多いことから患者様のご都合や時間帯を予約にて調整しております。
言語聴覚士による機能訓練
現在1名の言語聴覚士にて訓練を行っております。
口からうまく食べたり飲み込むことが困難となった摂食・嚥下(えんげ)障害の患者様には、様々な症状からどのような問題が起きているのかの評価を行い、必要に応じて嚥下造影検査を行います。
評価後は安全に口から食べられることを目指して、摂食・嚥下機能訓練を行い、一人ひとりにあった食事形態の調整や環境設定、食べ方のコツ、姿勢を指導していきます。
脳梗塞などの脳血管性障害により、伝えたいことを言葉や文字で表現すること、理解することが困難になった失語症、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、認知機能低下などの高次脳機能障害、口腔器官の麻痺などにより言葉をうまく発音できない構音障害の患者様に対し評価を行い、一人ひとりに応じた訓練やコミュニケーションの指導を行います。
<摂食嚥下障害>
食事や飲水でむせる、飲み込みづらい、口の中に食べ物が残る、口から食べ物がこぼれる、食後声がかすれる、食事量が減り体重が減少している、痰がよくからむ、肺炎を繰り返す 等
<失語症>
脳の損傷(脳血管性障害、頭部外傷、脳腫瘍等)後に、言葉が出にくい、相手の言葉が理解しづらくなった、書字や計算が困難になった 等
<高次脳機能障害>
脳損傷に起因する認知障害全般を指す。新しい出来事が覚えられない(記憶障害)、集中力低下や同時に2つのことを行うと混乱する(注意障害)、自分で計画を立て物事を実行する一連の流れが困難(遂行機能障害) 等
上記のような症状が見られたら注意が必要です。
主に入院患者様への訓練を行っておりますが、気になることがございましたら外来受診時にご相談ください。
嚥下造影検査とは?
透視室でX線を照射しながら行う飲み込みの検査です。
バリウムを混ぜた飲み物やゼリーを実際に食べて頂き、どのように口から食堂へ運ばれるか一連の流れを録画して確認します。その結果を踏まえ、効果的なリハビリテーションと安全な食事提供に繋げていきます。